動画ダウンロードとVPN機能を備えたAlohaブラウザの危険性とは？

広告ブロック、VPN、動画ダウロードなどの機能を手っ取り早く揃えたのがAlohaブラウザです。この記事では、Alohaブラウザのダウンロード機能に焦点を当て、使い方や危険性について、わかりやすく解説します。

Alohaブラウザとは？危険性はある？

Alohaブラウザの機能と料金について解説します。

Alohaブラウザとは

「Alohaブラウザ」は、広告ブロック、トラッキング防止、VPNなどを備えた、プライバシー保護を重視したブラウザです。

Alohaブラウザは、キプロスに拠点を置く、「Aloha Mobile Ltd.」によって開発されています。

キプロスは地中海の島国で、EUに所属していますが、法人税率が低くタックスヘイブンと見なされています。データ保護については、EUのGDPR（General Data Protection Regulation）に準拠しているので、規制が緩いわけではありません。

Alohaブラウザは、基本無料で利用でき、有料の「Premium」バージョンもあります。

2024年8月には、オープンソース化が発表されました。これにより、より透明性が高まるとされています。

Alohaブラウザの機能

Alohaブラウザには、とても多くの機能が搭載されています。

有料と無料の違いを表にまとめました。

VPN

Alohaブラウザには、VPN機能が内蔵されているので、ブラウザ単体でVPN接続することができます。

ただし、無料版の場合はサーバーを選択することはできません。プレミアム版は80ヵ国以上のサーバーから選択することができます。

また無料版は、ブラウザの通信しか保護されませんが、プレミアム版はデバイス全体の通信を保護することができます。

広告ブロック

Alohaブラウザは強力な広告ブロック機能も内蔵しており、快適なブラウジングができます。

動画ダウンロード

正直なところ、VPNと広告ブロックだけならば他に選択肢はいくらでもあるので、あえてAlohaブラウザを使う理由がありません。

どうやらAlohaブラウザユーザーの一番の目的は、動画ダウンロード機能にあるようです。

ブラウザだけで、動画配信サイトから直接動画ファイルをダウンロードできます。

かつVPN接続もできるので、匿名性を高めることができます。

さらに、アプリ単位やダウンロードフォルダ単位で認証をかけ、他人に見られないようにすることができます。

つまりまぁ、そういうことなのでしょう。

ちなみに、YouTubeからはブロックされていて、ダウンロードできません。

Alohaブラウザの料金

Alohaブラウザの料金は以下の通りです。

VPNとしては高い部類かと思います。広告ブロックや、動画ダウンロード機能を重視するかどうかというところです。

また条件は不明ですが、課金の案内を無視し続けると、大幅な割引金額が提示されることがあります。これなら結構アリな金額ではないかと思います。

Alohaブラウザの使い方と注意点

Alohaブラウザは多機能がゆえに分かりにくいところもあります。使用する上での注意点をご紹介します。

インストール

Alohaブラウザは、下記からダウンロードすることができます。

• App Store（iPhone、iPad）
• Play Store（Android）
• 公式サイト（Windows、macOS）

初期設定で日本語になっています。

ダウンロードしたファイルの保存先

Alohaブラウザは、「動画ダウンロード」+「フォルダロック」機能を備えていることが特徴ですが、少し分かりにくかったので解説します。

iOSとAndroidで挙動が大きく異なります。

iOS

初期設定では「ファイルへのアクセス」がオンになっており、ダウンロードしたファイルは「このiPhone/iPad内 - Aloha」に保存されます。これは「Files」など他のアプリから参照できます。

「ファイルへのアクセス」をオフにすると、「Alohaの設定でファイルアクセスをオンにしてください」とファイルが置かれ、他のアプリからは参照できなくなります。

ダウンロードしたファイルを参照するには、Alohaアプリ内から行います。

また、有料のプレミアム機能ではそのフォルダにパスコードを設定することができます。

Android

逆にAndroidでは、初期設定では、Alohaアプリ内でしかダウンロードしたファイルを参照できません。

他のアプリから参照するには、「共有可能なダウンロード」フォルダに移す必要があります。

また、パスコードでロックすることもできますが、「オートロック開始」時間が初期設定で「30秒後」になっているので、「今すぐ」に変更した方がよいと思います。

法的な警告とは？

Alohaブラウザは、動画サイトから直接動画ファイルをダウンロードする機能を備えていますが、YouTubeなどメジャーなサイトでは、「法的な警告」と表示され、ダウンロードすることができません。

諦めるか、別の方法を検討するしかないでしょう。

通信速度

Alohaブラウザは、標準でVPN機能を備えています。

VPN接続しない状態で、fast.comで通信速度を測定したところ、380Mbpsでした。

無料のVPNサーバーに接続したところ、66Mbpsとなりました。

容量無制限であることを考えると、悪くないと思います。

では有料のプレミアムプランに契約するとどうなるのかというところですが、なぜか「プレミアム最速サーバー」には接続できませんでした。

そこで日本サーバーに接続したところ、110Mbpsとなりました。

「プレミアム最速サーバー」がどうなのかというところはありますが、少し物足りない感じではあります。

Alohaブラウザ動画ダウンロードの危険性

広告ブロックや動画ダウンロードの違法性や危険性について解説します。

広告ブロックは違法？

広告ブロックを利用することは、ほとんどの国で違法ではありません。

過去に何度か裁判になったことがありますが、違法であると判断された例はありません。むしろ広告ブロックを検出する技術の方が違法であるという指摘もあります。

ただし、ウェブサイトの利用規約には反することがあり、そのサイトを正常に閲覧できない場合があります。つまり広告ブロックブロックです。

そこで、広告ブロックブロックブロックが……という状態です。

動画のダウンロードは違法？

動画のダウンロードが違法となるかどうかは、かなり複雑な問題となるため、詳しくは専門サイトをご確認ください。

ここでは、一般的な解釈をご案内します。

• 著作権で保護された動画をダウンロードすることは違法
• 著作権で保護されない動画を、私的利用のためにダウンロードすることは合法
• 違法アップロードされた動画であることを知らずにダウンロードした場合は、違法とはならない（かもしれない）
• 違法か合法か以前に、動画配信サイトの利用規約に反する可能性は高い

また、動画の内容によっては、ダウンロードというより所持していることが問題となる場合もあります。

• 違法ポルノ
• 反社会的な内容
• 反政府的な内容（一部の国）

動画ファイルにウイルスが仕込まれることはある？

一般的な動画配信サイトで、再生中の動画をダウンロードしたファイル（拡張子がmp4、avi、mkvなど）に、コンピューターウイルスやマルウェアが仕込まれる可能性は低いと考えられます。

ただし、動画の再生ボタンだと思ったらただの画像で、勝手にファイルがダウンロードされたというような偽リンクの場合は、マルウェアをダウンロードしてしまう可能性は高いです。

動画をダウンロードしたことはバレる？

動画をダウンロードしたことがバレるかどうかを、立場別に考えてみましょう。

著作権者

日本の著作権法は「親告罪」と「非親告罪」に分かれています。

「親告罪」とは、著作権者が告訴する必要があるものです。「非親告罪」は、著作権者が告訴しなくても、警察などが犯罪として扱うことができるものです。

ほとんどのケースは親告罪ですが、不当に販売して権利者の利益を害している場合などは、非親告罪となることがあります。

ダウンロードしたことがバレるかどうかで言えば、あなたがダウンロードしたファイルをどこかにアップロードしたり、販売したりしなければ、著作権者にバレることはないでしょう。

ISP

VPN接続していない場合、ISPはユーザーがどのサイトに接続しているかが分かります。ただし、どのファイルをダウンロードしたか等の細かいところまでは分かりません。（https接続の場合）

VPN接続すると、VPNサーバーに接続していることは分かりますが、そこから先どのサイトに接続したかは分からなくなります。

動画配信サイト

VPN接続していない場合、動画配信サイトは、どのISPから接続されたかが分かります。

VPN接続すると、どのVPNサーバーから接続されたかが分かります。

警察

警察にバレる可能性が一番高いのは、別の容疑でスマホを押収され、中のデータを見られることだと思います。こうなると、VPNかどうかということは関係がありません。

違法なファイルをダウンロードした容疑でISPに開示請求が行き、本人特定にいたることもありますが、よほどのケースでなければそこまでしないと思われます。

またVPN接続をしていた場合は、Alohaに開示請求が行くことになりますが、Alohaはノーログポリシーと呼ばれる、ログを全て破棄する運用をしているので、警察に提示するデータがないということになります。

本当にノーログポリシー？

ここで問題になるのが、Alohaは本当にノーログポリシーで運用しているのかということです。

一応プライバシーポリシーには、個人情報を一切保存していないと書かれています。

だから大丈夫ということにはなりません。実際、ほとんどのVPNサービスは、ノーログポリシーを守っていないと噂されています。

また、Alohaかどうかに関わらず、警察が本気になれば必ず捕まりますので、悪いことはしないようにしましょう。

まとめ Alohaブラウザと危険性について