ゲーマー専用の「かっこいい」ブラウザ Opera GXとは

世の中にはゲーミング◯◯というものがたくさん発売されていますが、もちろんブラウザにもあります。ゲーミングブラウザOpera GXは、ゲーマー向けの機能を搭載しているだけでなく、デザインが特徴的です。デザインで言えば、ブラウザ界で一番かもしれません。この記事では通常のOperaとOpera GXの違いと、注意点について詳しく解説しています。

Opera GXとは

Opera GXの概要と機能について、通常版と何が異なるのかを解説します。

Opera GXとは

「Opera GX」とは、ゲーマー向けに特化したブラウザです。高機能ブラウザとして知られる「Opera」の別シリーズとなります。

何がゲーマー向けかというと、ゲーマー向けの機能が搭載されているということもありますが、ゲーマーが好きそうな感じにカスタマイズされている、と言った方が正確でしょうか。

かなりいい感じのデザインとなっているので、ゲーマーではなくても、気にいる人はいるのではないかと思います。

Windwos、macOS、Linux、iOS、Android版で利用できますが、スマホ版には搭載されていない機能も多いです。

下記では主にデスクトップ版について解説しています。

Opera GXでできること

Opera GXのメリットをご紹介します。

GX Control

GX Controlは、Opera GXが使用するCPU、メモリ、ネットワーク帯域に上限を設定することができる機能です。

また、CPUやメモリを多く使用しているタブを特定し、簡単に終了することができます。

Google Chromeの不満点の一つがメモリを使いすぎることだと思います。

特にゲームをしている際にはメモリの奪い合いとなり、パフォーマンスに影響してしまいます。

GX Controlを使用すれば、ゲームとブラウザの併用を楽に管理できるようになります。

GX Cleaner

GX Cleanerは、キャッシュ、履歴、Cookieなどを削除できる機能です。

多くのブラウザに備わっている機能ですが、GX Cleanerは、ものすごく目立つ場所にあり、簡単に使えるようになっていることが特徴です。

GX Corner

GX Cornerは、ゲーム関連のニュースやセール情報等がまとめて表示される機能です。

これは言わば広告であり、Operaの収益源なのですが、ユーザーにとっても有益な情報なので、Win-Winの関係となっています。

Mods

ゲーム業界でModsと言うと、ユーザー作成のカスタマイズデータのことを指しますが、ここではブラウザの見た目や操作音を変更できるパッケージのことを意味します。

一般的には「テーマ」と呼ばれるものですが、ゲーム業界の用語に寄せているものと思われます。

将来的には、別の機能も予定しているのかも知れません。

Twitch統合

ゲーム実況配信プラットフォームであるTwitchと統合されており、ブラウザ内で簡単に確認できるようになっています。

VPN・広告ブロック

通常のOperaにも備わっている機能ですが、無料のVPNや広告ブロックが内蔵されています。

ただし現時点で、スマホ版のOpera GXにVPNはついていないようです。おそらく、今後のアップデートで対応されるとは思われます。

Flow

FlowもOperaに備わっている機能ですが、PC版とスマホ版のOperaでQRコードを使ってペアリングし、1対1でテキストやファイルの共有ができるようになります。

これにより、URLやメモなどを簡単に共有することができます。

見た目がかっこいい

そして最後に、一番の特徴として挙げられるのが、とにかくデザインがかっこいいということです。

Operaの後継ブラウザとも言われるVivaldiは、何だがごちゃごちゃしていて使いにくいと思ったのですが、デザイナーが本気を出すとこんなに違うのかと感動してしまいました。

Opera GXは起動する度にちょっとワクワクするんですよね。そんなブラウザは他にないと思います。

下記でご紹介するように、Operaは危険と言われることも多いのですが、デザインがそれを上回りそうな勢いです。

デザインの力を侮っていました。

OperaとOpera GXの違い

通常のOperaとOpera GXの一番の違いは、「GX Control」によるシステムリソースの制限です。この機能は、通常のOperaで再現することはほぼ不可能です。

GX Control以外の機能については、拡張機能等を利用することで、近づけることはできます。

ただしカスタマイズするよりも、あらかじめゲーマー向けにトータルデザインされていることが、Opera GXの強みと言えるでしょう。

Opera GXで拡張機能は使える？

Opera GXはChromiumベースのブラウザなので、Google Chromeの拡張機能を、ほぼ利用することができます。

ただし現在のところ、スマホ版は拡張機能を利用できません。

Androidの場合は、FirefoxかKiwi Browserが拡張機能を利用できます。

Opera GXの危険性とは

Opera GXは何が危険と言われるのか、注意点について解説します。

Operaは中国資本

Opera GXというより、Opera社が危険と言われる一番の理由は、中国資本だからです。

Operaは1995年にノルウェーで開発が始まりましたが、2016年に中国企業の傘下となりました。

そのためデータが検閲されたり、中国政府に流れたりするのではないかと危惧されています。

その他の懸念については、下記の記事をご参照ください。

どうせすぐに終了する

Operaが批判されているもう一つの理由が、流行りに飛びつくものの、儲からないと分かるとすぐに終了し、セキュリティパッチも提供せずに放置する、ということです。

Operaはメインシリーズ以外にも様々なサブプロジェクトがあり、その中にはすぐに終了してしまったものもあります。

Opera GXもその仲間入りをするのではないかという懸念があります。

以下に、終了してものも含めて、Operaの代表的なシリーズをご紹介します。

Opera（Classic）　1995～2013

Operaの最初のバージョンで、独自のエンジンを使用し、シンプルで軽量なブラウザを目指していました。

2013年に開発終了しました。

Opera Mobile　2000～2012

モバイルデバイス向けに開発された、フル機能のブラウザです。

いくつかエンジンの異なるものがリリースされていますが、Classic版は2012年に開発終了しました。

Opera Mini　2005～

モバイルデバイス向けに、データ圧縮に特化したブラウザです。

通信環境が良くない地域や、データ量を節約したいユーザーに向いています。

現在も開発が続けられています。

Opera（Chromium）　2013～

Chromiumベースに移行し、現在も開発が続けられている、メインシリーズです。

広告ブロッカーや無料VPNを内蔵した、最先端のブラウザとして知られています。

ブラウザのシェアとしては、Chrome、Edge、Firefox、Safariに次ぐ5位程度です。

Opera Touch　2018～2022

片手で操作することに最適化したシリーズです。

2022年からは、通常のOperaに統合されました。

Neon　2017～2017

バブル型の独創的なUIを採用した、実験的なブラウザです。

数ヶ月間アップデートをした後、ひっそりと放置されました。

Opera GX　2019～

ゲーマー向けに特化したシリーズで、リソース制限と派手なデザインが特徴です。

現在も開発が続けられています。

Opera Crypto Browser　2022～2024

暗号通貨のデジタルウォレット、分散型アプリケーションをサポートしたシリーズです。

通常のOperaに機能が取り込まれたので、開発終了となりました。

プライバシーを保護する？

Opera GXは、広告・トラッカーブロックや、VPNを内蔵しており、個人情報を保護しているとされています。

一方で、明らかに積極的に個人情報を収集し、広告に活かしている面も見受けられます。

最初からゲームに興味があるユーザーであることは分かっているので、マーケティング的にも価値のあるデータのはずです。

全ては設定次第ではありますが、プライバシー保護を重視するユーザーには、あまりおすすめできません。

勝手にダウンロードされた？

どのような状況だったか詳細は不明ですが、ネット上の評判を見ると「OperaGXSetup.exe」が勝手にダウンロードされた、という声も多いです。

ダウンロードしただけであれば、ファイルを捨ててしまえば大丈夫です。

誤ってインストールしてしまったという場合は、通常の方法でアンインストールすれば大丈夫です。

アンインストールがうまく行かない、ゴミデータを残さずに完全にアンインストールしたいという場合は、「Revo Uninstaller」をお試しください。

まとめ Opera GXとは