無料で、接続サーバーも選択できるVPNサービスとして、TunnelBearがあります。一般的に無料VPNサービスは危険と言われていますが、TunnelBearは大丈夫でしょうか。この記事ではTunnelBearの安全性と、使い方について、わかりやすく解説しています。
無料のTunnelBearの安全性は大丈夫?
TunnelBearの運営会社と料金、安全性について解説します。
TunnelBearとは
「TunnelBear」は、カナダに拠点を置く、かわいい(重要)VPNサービスです。
VPNと言えばセキュリティやプライバシーが重要なので、かわいさを前面に押し出したVPNサービスは、他にないのではないかと思います。
無料プランと有料プランがあり、無料プランは月2GBまでの通信量制限があります。それ以外は、ほぼ有料プランと同じ機能が使えます。
TunnelBearはどこの会社?
Tunnel Bearは、2011年にTonnel Bear Inc.によって開発が始まりましたが、2018年にMcAfeeに買収されました。
McAfeeはアメリカのセキュリティソフト企業で、自社でVPNサービスも持っています。しかし、機能を統合するということもなく、別々に開発・運用されているようです。
TunnelBearを使っている中で、McAfee製品を推奨されることもなく、McAfee要素はどこにもありません。ほとんどのユーザーは、McAfeeの子会社であるとは気がつかないでしょう。
TunnelBearの料金
TunnelBearの無料プランは、月2GBまでの通信容量の制限があります。また国別にサーバーを手動選択することができます。
有料プランを契約すると、通信容量が無制限になる他、国ではなく都市単位でサーバーを選択できます。
その他、サポートや管理機能の違いはありますが、VPNとしての機能的な違いはないようです。
- 無料プラン:0円
- 1ヶ月プラン:約1,400円
- 1年プラン:約8,400円(700円/月)
- 3年プラン:約16,800円(467円/月)
※1USD=140円で換算
TennelBearは安全?
TunnelBearは、透明性が高く、安全な会社であると評価されています。
かわいさで釣ってだましているとか、そういうことはないと思います。
TunnelBearは、2016年に第三者機関によるセキュリティ監査を受けました。現在では他社でも当たり前のようにおこなっていますが、当時としては画期的なことだったようです。
2017年にMcAfeeに買収された以降も、この監査は毎年おこなわれています。
TunnelBear Completes 7th Annual Independent Security Audit
ただし、McAfeeという大会社の配下であるから安心という一方で、アメリカ企業とカナダ企業といういびつな関係のため、法的な問題が発生した際にユーザーデータが守られない可能性があるという指摘もあります。
TunnelBearの使い方と安全性
TunnelBearのアカウント作成とアカウント削除、機能について解説します。
アカウント作成とダウンロード
TunnelBearのアプリは、以下からダウンロードできます。
利用するには、メールアドレスとパスワードによるアカウント登録が必要となります。
アプリからも登録できますが、事前に作成するには、公式サイトにアクセスして「Log In」をクリックします。
右下の「Sign up」をクリックします。
メールアドレスとパスワードを入力し、「Create Account」をクリックします。
認証メールが届くので、リンクをクリックして完成です。
機能と使い方
TunnelBearアプリの使い方は簡単ですが、独自用語が使われているところがあるため、画像を用いて解説します。
Windows、iOS、Androidで試しましたが、ほぼ同じです。以下の画像はWindowsのものです。
接続
VPN接続するには、スイッチをONにするだけです。
「Fastest」をクリックすると、無料プランであっても、国別にサーバーを選択することができます。
国名の横にある数字は、都市数です。有料プランであれば都市ごとに選択できます。
一般設定
- Launch TunnelBear on startup
- PC起動時にTunnelBearアプリが起動します
- Keep TunnelBear connected after closing the app
- TunnelBearアプリを閉じてもVPN接続は維持されます
- When TunnelBear connects and disconnects
- 接続された時、接続が切れたときに通知されます
- When an unsecured network is detected
- 安全でないネットワークが検出された時に通知されます
接続設定
使用できる機能は、OSにより異なることがあります。
- VigilantBear
- VPN接続が切れると、他のインターネット接続もブロックする、いわゆるキルスイッチです
- GhostBear
- VPN接続であることを検出しにくくする、いわゆる難読化機能です
- TCP Override
- UDP接続ではなくTCPを使用することで、通信が安定することがあります
- VPN Protocol
- VPNプロトコルを、OpenVPN、IKEv2、WireGuardから選択できます
VPNキルスイッチの必要性と使い方
2024/8/25 匿名
VPN接続すると、ユーザーのセキュリティやプライバシー保護を強化しますが、VPN接続が切れた瞬間に情報が漏洩してしまう可能性があります。注意をしていれば防げるというものではないので、システムで保護する ...
スプリット設定
- SplitBear
- アプリまたはサイトごとに、VPN接続するかどうかを決められる、いわゆるスプリットトンネル機能です。
VPNのスプリットトンネリングとは?何がどうなるの?
2024/8/25
一般的にVPN接続をすると通信が遅くなりますし、VPN接続していると利用できないサービスもあります。そのような時にスプリットトンネリング機能があるVPNを利用すれば、VPN接続と直接接続を同時に利用で ...
アカウント削除
TunnelBearのアカウント削除は、英語ということもあって分かりにくいところがあったので、画像を使って解説します。
アカウント画面を開き、「Privacy」をクリックします。
「Delete your account and personal data」にチェックを入れ、「Continue」をクリックします。
「Proceed」をクリックします。
泣いているクマを無視して、「Delete my account」をクリックします。
再度パスワードを入力し、「Delete my account」をクリックします。
これで完了です。
アプリにログインしたままの場合は、何かのタイミングでログアウトされます。
使ってみた感想
使っていた楽しいのは間違いないですね。いちいちアニメーションが表示されて、ほっこりします。かわいいは正義です。
例えば、以下の画面はアイコンの変更画面です。VPNであることを秘匿するために、アイコン変更機能がついているVPNサービスはあるのですが、これはただの開発者の趣味でしょう。とてもいいと思います。
しかし実際に使用するのかと言われると、2GBはちょっと厳しいかなーということで、使用しないと思います。