Xがブロックの仕様を変更したことに伴いBlueskyへの移行を検討している人が増えていますが、BlueskyはX以上に不便かもしれません。この記事ではBlueskyの分かりにくいブロック・ミュートの仕様を、詳しく解説しています。
Blueskyのブロックの仕組みはややこしい
Blueskyのブロック、ミュート、モデレーションリストについて、詳しく解説します。
Blueskyとは
「Bluesky(ブルースカイ)」とは、X(Twitter)によく似た見た目の、分散型SNSです。
Twitterの創業者の一人である、ジャック・ドーシー(Jack Dorsey)氏によって立ち上げられました。
昔のTwitterに似ていますが、開発思想は異なっており、ユーザーにデータの所有権を持たせ、分散して管理することを目的としています。これにより、特定の企業や管理者に依存せずに、ユーザーが自由に運用することができます。
2024年10月現在、Xのブロック仕様の変更に伴い、移行先としてユーザー数が急増しています。
Blueskyで公開される情報
Blueskyの仕様はXと大きく異なっているので、Xから移行しようとしているユーザーは、一度落ち着いて考える必要があります。もしかしたらXの方がマシだったということになるかもしれません。
Blueskyで公開される情報、非公開の情報は以下のようになっています。(参考:Data Privacy)
- Blueskyで公開される情報
- 投稿
- いいね
- ブロック
- ミュートリスト(モデレーションリスト)
- 公開されない情報
- ミュート
- ミュートリスト(モデレーションリスト)の登録
と言ってもよく分からないですよね。以下で詳しく解説します。
誰をブロックしたかは全て公開される
Blueskyでは、誰が誰をいつブロックしたかという情報は、全て公開されています。
公式アプリ上では見ることはできませんが、APIを使って情報を取得することができます。
そのため、第三者ツールによって、まとめて閲覧することが可能となっています。
この辺は、APIが自由に使えた昔のTwitterに似ているかもしれません。
ミュートは公開されない
ブロックしたかどうかを公開したくないという場合は、ミュートを使いましょう。
誰をミュートしたかという情報は非公開です。
ミュートリスト(モデレーションリスト)とは?
ややこしいのはミュートリストです。
ミュートリストとは公式で使われている言葉ですが、途中で変わったのでしょうか、現在は「モデレーションリスト」となっていると思います。
モデレーションリストとは、ミュート・ブロック用のユーザーリストのことです。モデレーションリストを使って、一括してミュート・ブロックすることができます。各ユーザーは、自由にモデレーションリストを作成することができます。
これにより、誰かが作成した「ブロック推奨リスト」のようなものを登録しておくと、そのリストが更新される度に、自動的に自分のミュート・ブロックにも反映されるということになります。
作成したモデレーションリストは公開されますが、どのモデレーションリストを登録したのかという情報は非公開です。
モデレーションリストをブロック登録した場合は、ブロックの仕様により公開されることになりますが、ミュート登録であれば分からないということになります。
まとめると以下のようになります。
- 作成したモデレーションリスト:公開
- モデレーションリストをブロック登録:公開
- モデレーションリストをミュート登録:非公開
非公開アカウントはない
ここまで聞くと、もう面倒だ全部非公開にしよう!と思うかも知れませんが、Blueskyに非公開アカウント(プライベートアカウント、鍵アカウント、鍵垢)はありません。
ログインしているユーザーにしか見れないようにする、という機能はあるのですが、アカウントの非公開とは異なります。
情報は全て公開されており自由に利用できる、というのがBlueskyの基本方針なので、特定のユーザーだけとやり取りしたいという方には向いていないかと思います。
ちなみに生成AIに対しても同じスタンスなので、自分の投稿をAI学習に利用されたくないという方にも向いていません。
Blueskyのブロックの確認方法
自分が誰をブロックしているか、誰からブロックされているかの確認方法をご紹介します。
ブロックする方法
あるユーザーをミュート・ブロックしたい場合は、ユーザー名の横の「⋯」から、「アカウントをミュート」または「アカウントをブロック」します。
ブロックをすると、そのユーザーの投稿やアカウント名は、フィードや検索に表示されなくなります。
また相手も、投稿内容を見たり、返信したりすることができなくなります。
ただ見れないと言っても、回避する方法はいくらでもあるのは、Xと一緒です。
どうしても見られたくないのであれば、鍵垢にする必要がありますが、Blueskyに鍵垢はありません。
ブロックしたユーザーの確認方法
自分がブロックしたユーザーを確認するには、「設定」から「モデレーション」を選択します。
「ブロック中のアカウント」を選択します。
ブロックされているかの確認方法
自分がブロックされているかを確認するには、主に2つの方法があります。
まず、相手のプロフィールを開けば「あなたをブロックしているユーザー」と表示されていることで確認できます。
ただそれだと、いちいち開かないといけないので大変ですよね。
「CLEARSKY」のようなサービスを使うと、ユーザー名で検索して、誰からブロックされているかを確認できます。
ちょっと分かりにくいのですが、右のタブから、以下のことが確認できます。
- 誰からブロックされているか
- 誰をブロックしているか
- どのリストに含まれているか
- 投稿履歴
リアルタイム反映ではなく、どの程度の間隔で更新されているのかは分かりませんが、少なくとも1日に1回は更新されているようです。