面倒な設定必要なし!誰でも簡単にAI画像生成できるFooocusの使い方

AI

面倒な設定必要なし!誰でも簡単にAI画像生成できるFooocusの使い方

2025年3月7日

このページには広告が含まれています

Fooocusは、難しいインストール作業や設定作業が必要なく、簡単にローカル環境で画像生成AIを使用できるツールです。最初から高品質な画像が生成され、がっかりすることがないので、初めての方にこそ向いているかもしれません。この記事では、Fooocusの基本的な使い方を、分かりやすく解説いたします。

ポイント

  • Fooocusの特徴と注意点
  • Fooocsの使い方(特にimg2img)

Fooocusとは

Fooocusの特徴と注意点、インストール・アンインストール方法について解説します。

Fooocusのメイン画面 リアリスティック
samurai (realistic)

Fooocusの概要

Fooocus」とは、Stable Diffusion XLをベースとした、画像生成AIツールです。

モデルやパラメーターの設定が自動的に行われるので、簡単なプロンプトを入力するだけで、高品質な画像が生成されることが特徴です。

オープンソースで開発されており、無料で使用できます。

Fooocusは、lllyasviel(Lvmin Zhang)氏によって、2023年に公開されました。

lllyasviel氏は、ForgeやControlNetの開発者としても知られており、画像生成AI界の主要人物の一人です。

Stable Diffusionのバージョン

Stable Diffusionには複数のバージョンがあり、以下が代表的なものです。

バージョン解像度公開日
1.5512 x 5122022年10月
2.1768 x 7682022年12月
XL1024 x 10242023年7月
3.01024 x 10242024年4月
3.51024 x 10242024年10月

FooocusはSDXLに最適化されています。

3.0以降には対応していません。

Fooocusの開発はほぼ終了しており、現在はメンテナンスのみとなっています。

3.0以降をローカル環境で実行するためにはハイスペックPCが必要となるため、まだまだFooocusを利用する意味はあります。

偽サイトに注意

Fooocusの公式サイトは「https://github.com/lllyasviel/fooocus」のみであり、全て無料で利用できます。

その他の、以下のようなサイトは全て偽サイトです。

  • foocus.com
  • fooocus.net
  • fooocus.co
  • fooocus.ai
  • fooocus.org
  • fooocus.pro
  • fooocus.one

これらの偽サイトに課金をしないようにご注意ください。

ローカルで実行するメリット

Fooocusを実行するには、次の2つの方法があります。

  • Google Colab(クラウド上でPythonを実行)
  • ローカル(Windows、macOS、Linux)

Google Colabは気軽に始めることができますが、無料プランの場合は時間に制限がありますし、何より画像やプロンプトが検閲されることが問題です。

ローカル環境であれば誰にも見られることはありませんので、自由に、何度でも実行することができます。

ただし、生成した画像を公開する場合には注意が必要です。

商用利用できる?

Fooocusで生成した画像を商用利用できるかどうかは、利用するモデルによります。

ここで問題となるのは、Fooocusはモデルを自動でダウンロードしてくるということです。

バージョン2.5.5の場合、標準で以下のモデルが使用されています。

モデル名商用利用
juggernautXL_v8Rundiffusion要連絡
realisticStockPhoto_v20不明
animaPencilXL_v500Fair AI Public License 1.0-SD
(常識の範囲で可能)

これ以外にも、LoRA等の拡張機能が、必要となった時点で自動ダウンロードされてきます。

全体的にライセンスが曖昧なので、商用利用することは避けたほうが良いのではないかと思います。

インストール

Windowsの場合、Fooocusのインストール作業というものはなく、ファイルをダウンロードするだけです。

公式サイトにアクセスして「Click here to download」をクリックします。

Fooocusの使い方 インストール 1

拡張子「7z」で圧縮されているので、解凍ツールが必要となります。

まだお持ちでなければ、「7-Zip」をおすすめします。

好きなフォルダに展開します。

ダウンロードは数分でも、展開するのに数十分かかるかもしれません。

Fooocusの使い方 インストール 2

「run.bat」をダブルクリックして実行します。

しばらく待ち、ブラウザで「http://127.0.0.1:7865」が開き、以下のような画面となったら完了です。

Fooocusの使い方 インストール 3

アンインストール

Fooocusのアンインストールをするには、展開したフォルダを丸ごと削除するだけです。

「Fooocus\outputs」フォルダに、生成された画像が保存されているので、削除しても問題ないかご確認ください。

起動しない場合

バージョンアップ等の影響で、Fooocusが正常に起動しなくなることがあります。

その場合は、下手にいろいろと考えるより、全部削除した上で、再度ダウンロードし直したほうが速いようです。

Fooocusの使い方

img2img機能を中心に、Fooocusの使い方を解説します。

Fooocusのメイン画面 アニメ
samurai (anime)

単純に生成する

Fooocusの初期画面はシンプルです。

単純に画像を生成するだけであれば、プロンプトを書き、「Generate」をクリックするだけです。

プロンプトは英語で入力する必要があります。

例として「japanese」とだけ入力して生成したところ、このようになりました。

Fooocusの使い方 画像生成

初期設定では2枚の画像が生成されるようになっています。

左は文字がおかしいので、すぐに生成AIだと分かりますが、右は遠目で見たら分からないかもしれません。

こちらの右の画像を、以下のテストでも使用していきます。

起動プリセット

Fooocusはどちらかと言えば、実写系画像を得意としていますが、アニメ系画像への対応も可能です。

「run.bat」「run_anime.bat」「run_realistic.bat」という3つの起動ファイルがあり、それぞれ、使用するモデルやパラメーターが自動設定されますので、使い分けるとよいでしょう。

Fooocusの使い方 プリセット

使用する機能によって、必要なファイルも自動ダウンロードされます。

Advanced

「Advanced」にチェックを入れ、設定を手動変更することもできます。

Fooocusの使い方 Advanced

ただし個人的には、これらの設定をしなくてもよいのがFooocusのメリットなので、あえて設定する必要はないのではないかと思います。

より細かな設定をしたいのであれば、別のAIツールを使用することをおすすめします。

Variation

「Variation」は、画像を入力として、さらに似た画像を生成することができます。

上記の画像を使用して、「Vary(Subtle)」で生成したところ、以下のようになりました。

Fooocusの使い方 Variation Subtle

しかし「Vary(Strong)」の場合は、人間にとっては意味不明なものとなりました。

Fooocusの使い方 Variation Strong

Upscale

「Upscale」では、画像の解像度を1.5倍、2倍にすることができます。

Image Prompt

「Image Prompt」も、似た画像を生成できる機能です。

テキストプロンプトを組み合わせて使用することもできますが、画像だけで生成したところ、以下のようになりました。

Fooocusの使い方 Image Prompt

PyraCanny

「PyraCanny」は輪郭を抽出する機能で、似たポーズの画像を生成することができます。

つまりControlNetですが、ControlNetもlllyasviel氏が開発したものです。

ここではテキストプロンプトとして「man」を付け加えて生成したところ、以下のようになりました。

Fooocusの使い方 PyraCanny

CPDS

「CPDS」も似たポーズの画像を生成する機能ですが、PyraCannyと比べて、上手く機能しないことが多いようです。

(少し気持ち悪い画像となったのでモザイク処理)

Fooocusの使い方 CDPS

FaceSwap

「FaceSwap」は、顔を入れ替えることができる機能です。

「PyraCanny」でポーズを指定して、「FaceSwap」で顔を入れ替える、という使い方ができます。

Fooocusの使い方 FaceSwap 1

スノーボードという指定はしなかったので意味不明ではありますが、ポーズと顔は真似ることはできました。

Fooocusの使い方 FaceSwap 2

なおFaceSwapで生成した画像はそっくりさん感があるので、本当に似せるのであれば「Stop At:1」「Weight:1.2」くらいから試してみることをおすすめします。

Inpaint

「Inpaint」では、選択した範囲だけを再生成することができます。

ここでは料理を釣り潰し、テキストプロンプトで「ramen」としています。

Fooocusの使い方 Inpaint 1

ラーメンにはなりませんでしたが、料理部分は変更されました。

Fooocusの使い方 Inpaint 2

Outpaint

「Outpaint」は、上下左右に対して拡張して画像を生成することができます。

Fooocusの使い方 Outpaint

元々が生成画像なので、細かなツッコミはありますが、遠目で見ればなかなか自然な出来栄えとなっています。

Enhance

「Enhance」は、指定した箇所のみを変更する機能です。

「Inpaint」で塗りつぶす代わりに、言葉で指定できるということです。

ここでは髪の色をピンクにしてみたいと思います。

「Detection prompt」を「hair」、「Enhancement positive prompt」を「changing hair color to pink」とします。

Fooocusの使い方 Enhance 1

以下のようになりました。

Fooocusの使い方 Enhance 2

Describe

「Describe」では、テキストから画像ではなく、画像からテキストを生成できます。

Fooocusの使い方 Describe

ここでは「the woman is waiting for her meal to be eaten(その女性は食事が食べられるのを待っている)」という、若干意味不明な内容となりました。

これをプロンプトとして利用し、また新たな画像を生成することができます。

余談ですが、GoogleのAPIを利用した「They see your photos」では、Googleが画像の内容だけでなく、年収・趣味・宗教・支持政党・興味ある商品まで分析していることが分かります。

Googleが画像をどのように認識しているかを確かめることができる「They see your photos.」
Googleが画像をどのように認識しているかを確かめることができる「They see your photos.」

2025/2/18    ,

近年、画像生成AIが話題となっていますが、生成AIは分析AIの逆をおこなっているということは、忘れられがちです。精密な生成ができるということは、精密な分析ができるということです。では実際どのような分析 ...

Metadata

「Metadata」では、画像に埋め込まれた生成AIのパラメーター情報を参照できます。

主に、Automatic1111で生成した画像を想定しているようです。

Fooocusの使い方 Metadata

「Apply Metadata」をクリックすれば、同じ設定を用いて画像生成できますが、使用する環境の違いなのか、エラーとなりました。

なお、メタデータを確認するだけであれば、Exiftoolの使用をおすすめします。

AI生成した画像であることがバレる? C2PAとは
AI生成した画像であることがバレる? C2PAとは

2025/3/3    ,

画像や動画の生成AIが進化し、本物と偽物の区別がつかなくなってきています。そこで業界団体は、作成者や使用ツールなどの情報をコンテンツに埋め込み、さらにデジタル署名をして信頼性を確保する、C2PAという ...

まとめ Fooocusの使い方

Fooocusは、SDXLをローカル環境で簡単に使えるツールです。

モデルやパラメーターが自動設定されるので、細かな調整が必要ありません。

txt2imgだけでなく、img2imgの機能が充実しています。

SDXL自体が古いバージョンはありますが、現状では十分に使うことができます。

変な画像が生成されるという不快感が少なく、意図した通りの結果となるので、画像生成AI初心者の方におすすめできます。

おすすめ記事

【2025年版】目的別おすすめVPNサービス 1

毎日いろいろなVPNアプリを検証している管理人が、これはいい!と思ったサービスを、目的別にご紹介します。すべて自信を持っておすすめできます。 ポイント 有料のおすすめVPNサービス 無料のおすすめVP ...

-AI
-,