クァンダは、問題文をカメラで撮影すれば、AIが自動で解答してくれるアプリです。これであれば宿題も簡単!でもクァンダを使用していることは先生にバレないでしょうか。この記事では、クァンダの使用が先生にバレるパターン、バレないパターンについて解説します。またクァンダの使い方と注意点についても解説します。結論としては、そもそも料金に見合っておらず、他の無料サービスで代用できるので、クァンダの使用はおすすめできません。
クァンダを使ったらバレる?
クァンダの概要とプランの違い、どのような時にクァンダの利用がバレるか、バレないようにするにはどうすればいいかについて解説します。
クァンダとは
「クァンダ(QANDA)」とは、韓国のMathpresso社が運営する学習支援アプリです。
AIを搭載したチャット、対人チャット、OCRによる文字認識などの機能を備えています。
数学を中心に、物理、化学、英語などの科目に対応しています。
無料でも利用できますが、質問回数が1日数回に限定されているので、有料プランはほぼ必須といえます。
スマホアプリ、またはブラウザで使用できます。
学校配布のタブレットを使った場合
クァンダを使って学校の宿題を解いた場合、先生にバレるかについて解説します。
まず、学校から配布されたタブレットや、学校に設置されているPCでクァンダを使った場合は、バレる可能性が高いです。
これらの端末には、ほぼ間違いなく管理ツールが入っており、以下のような情報が収集されています。
- 使用アプリ
- 閲覧サイト
- 使用時間
- GPS位置情報
- 接続ネットワーク
- 撮影した画像、動画
- 画面のスクリーンショット
クァンダを使用しているという情報も、確実に補足されます。
ただし、情報が収集されたからと言って、必ずしもバレるという訳ではありません。
先生も全生徒の情報をいちいち調べているわけではないでしょうし、見過ごされる可能性はあります。
記録は残っているので、調べようと思えば、いつでも調べることができるということです。
管理ツールがインストールされているかの確認方法
MDM(Mobile Device Management)や、その他の監視ツールがインストールされているかは、下記のような箇所で確認できます。
OSのバージョンにより微妙に異なるので、参考までにしてください。
iOS
- 「設定」-「一般」-「VPNとデバイス管理」
- 「設定」-「一般」-「情報」-「証明書信頼設定」
- 「設定」-「スクリーンタイム」-「コンテンツとプライバシーの制限」
Android
- 「設定」-「セキュリティ / プライバシー」-「デバイス管理アプリ」
- 「設定」-「セキュリティ」-「暗号化と認証情報」-「信頼できる認証情報」-「ユーザー」
- 「設定」-「アプリ」-「特別なアプリアクセス」-「デバイス管理アプリ / 使用状況へのアクセス」
自分のスマホを使った場合
学校配布のタブレットではなく、自分のスマホやタブレットを使用した場合について解説します。
ペアレンタルコントロールがインストールされている
まずご両親がペアレンタルコントロールアプリをインストールしている場合は、上記の管理ツールと同じような情報が収集されている可能性があります。
先生ではなく、両親にバレるというだけです。
自宅のWi-Fiに接続
自宅のWi-Fiに接続した場合は、ルーターにクァンダにアクセスしたというログが残ります。
ただし普通のご家庭の場合、ルーターのログまで監視していいることは少ないのではないかと思います。
そこまでやるのであれば、ペアレンタルコントロールも使用している可能性が高いでしょう。
学校のWi-Fiに接続
同様に学校のWi-Fiに接続した場合も、クァンダにアクセスしたというログが残ります。
ただしこれだけでは、誰がクァンダを使用したのかということまでは分かりません。
Wi-Fi接続に申請やログインが必要な場合
学校のWi-Fiに接続するのに、事前申請や、毎回ログインが必要になるという場合は、端末情報が把握されているので、誰がクァンダを使用したかということまで分かります。
誰でも自由にWi-Fiを使える場合
申請やログインなしにWi-Fi接続できるという場合は、何者かがクァンダを使用したということは分かりますが、どの端末からということは特定できません。
警察が捜査に入れば特定できますが、犯罪を犯しているわけではないので、そこまですることはないのではないかと思います。
モバイルネットワークに接続
ペアレンタルコントロールもなく、Wi-Fiに接続せず、スマホのモバイルデータ通信を使用しているという場合は、クァンダを使用しているといことはバレません。
回答内容が不自然であるとか、他の人と一致しているというこであればAIの使用を疑われる可能性はありますが、クァンダは数学や英語がメインであり、複雑な論述をしている訳でもないので、そういうことは少ないのではないかと思います。
バレないようにするには
管理ツールやペアレンタルコントロールがインストールされている場合は無理ですが、VPNを使用すると、どのサイトにアクセスしたかという情報を隠すことができます。
ネットワーク管理者は、VPNに接続しているということは分かりますが、具体的にどのサイトを閲覧しているということまでは把握できなくなります。
無料VPNは、マルウェアに感染したり、個人情報を抜かれたりする危険性があるので、気軽に使用してはいけません。
有料VPNであれば、プライバシー保護性能が高く、機能も豊富な、NordVPNをおすすめします。
どうしても無料がよければ、ClowdflareかProtonVPNの無料版をおすすめします。
クァンダの使い方と注意点
クァンダの機能と、使用上の注意点、実際に使ってみた感想について解説します。
プレミアムとコインの違い
少し分かりにくいのですが、クァンダの有料プランには「プレミアム」と「コインメンバーシップ」があります。
プレミアムプランの料金は約1,500円/月で、特典は次の3つです。
- 広告が非表示
- AIチャットの回数制限なし
- AIチャットがより詳細な回答
コインメンバーシップは対人チャットで必要となるもので、1回の質問につき200~300円程度です。
広告などでコインを貯めることもできます。
プレミアムとコインメンバーシップはそれぞれ別のプランです。
プレミアムプランを契約しただけでは対人チャットができませんし、プレミアムプランなしでコインだけを購入することもできます。
アカウント登録
クァンダを利用するには、アカウント登録が必要となります。
利用できるサインイン方法は、以下の4つのアカウント連携のみです。
- LINE
- Apple
メールアドレスでのアカウント登録はできません。
登録済みのアカウントへのサインインのみです。
利用規約とプライバシーポリシー
クァンダの利用規約とプライバシーポリシーの注意点をまとめました。
知的財産権はクァンダが持つ
ユーザーが投稿したコンテンツの権利は、クァンダ側に帰属します。
「著作者人格権を行使しないことに同意する」とありますので、自分の投稿を削除することもできない可能性があります。
データ利用を拒否できない
クァンダは、ユーザーが投稿したコンテンツを、AI学習やマーケティングに利用すると考えられますが、ユーザー側がそれを拒否することはできません。
個人情報が海外に送信される
ユーザーの個人情報は、システム運営やマーケティングのために、韓国、アメリカ、ベトナム、ドイツ等に移転されます。
学生サービス利用時に注意
上記の個人情報とは、SNSのアカウント情報や、端末情報(OS、画面サイズ、IPアドレス、広告識別子など)ですが、学生専用サービスを利用する場合は、詳細な学校情報や、学生証の提出を求められることがあります。
これらの個人情報も海外に送信されることになりますので、より注意が必要となります。
紛争解決は韓国
クァンダは韓国の会社なので、なにか問題が生じた場合は、韓国の法律に則り、ソウルの裁判所で争うことになります。
日本のユーザーは不利となる可能性があります。
学生、保護者、先生?
アカウント登録を進めると、「学生」「保護者」「先生」から選択する画面となります。
実際に3つとも試してみましたが、利用できる機能に違いはないようでした。
表示される広告や、参加できるイベント等に違いは出てくるのかもしれません。
学生を選んだ場合は「小学校」「中学校」「高校」「大学」「学校に通っていない」から選択することになります。
さらに学年を選択します。
学年に応じて、表示される内容が変わってくるのだと思われます。
AIチャット
チャットに質問文を入力すると、AIが回答をしてくれます。
きれいにまとまっていて、学習のポイントもおさえているので、なかなか良いのではないかと思います。
先生に質問
AIではなく、人間に質問をすることもできます。
利用するには、別途コインが必要となります。
今回は試していないのですが、即レスポンスがある訳ではなく、待ち時間があるようです。
翻訳
翻訳機能では、テキスト入力の他、カメラで撮影した文章をそのまま認識してくれます。
以下の言語が利用できます。
- 韓国語
- 日本語
- ベトナム語
- 英語
- インドネシア語
- スペイン語
- タイ語
- トルコ語
- ロシア語
- マレー語
- ドイツ語
- フランス語
- イタリア語
- 華語(台湾)
テストとして、Yahooニュースにあった適当な記事をカメラ撮影してみたところ、なかなかいい感じに翻訳されました。
(編集時に気が付きましたが、設定では「英語→日本語」になっているのに、入力に合わせて「日本語→英語」になっていますね)
精度としてGoogle翻訳くらいはあると思いますが、だったら無料のGoogle翻訳を使えばいいという気もします。
数式計算機
数式計算機では、複雑な数式をボタン入力し、自動計算することができます。
高校数学で必要となるような、logやΣのような記号には一通り対応しているようでした。
しかしこちらも、Microsoft Math Solverなど、無料で利用できる類似サービスはたくさんあります。
QANDAノート
QANDAノートでは、pdfや写真をアップロードして、範囲指定した箇所の解説を得ることができます。
また、手書き入力にも対応しており、AIがリアルタイムに認識し解答してくれるという説明が書かれているのですが、使い方が分かりませんでした。
そういうボタンも見当たらず、よく分かりません。
上記はiPadとAppleペンシルで入力しています。
スマホの画面を指でタッチしても入力できなかったので、実際にはかなり用途が限定されるのではないかと思います。
先生になるには
大学生以上であれば(?)、質問をする側ではなく、質問を受ける側になることもできます。
「クァンダ先生」という別アプリをインストールし、証明書等を提出すると、審査の上、先生になれるようです。
ここで気になるのは、iOSで2.1、Androidで1.7と、評価がとても低いことです。
評価が低い理由としては、手間がかかる割には儲からないというところにあるようです。
質問する側としては、1回の質問に数百円かかるので、学生にとってはかなり高い金額と言えます。
回答者にいくら入っているのかは分かりませんが、低いと言われるのであれば、お互いに幸せになっていないのではないでしょうか。
クァンダのまとめと使ってみた感想
クァンダは、AIを搭載した学習支援アプリで、以下の機能を持っています。
- AIチャット
- 対人チャット
- 画像やpdfから文章を自動認識して解答
- 翻訳
- 数式計算機
無料プランでは質問回数が1日数回に限定されているので、実質的にプレミアムプランが必須となります。
プレミアムプランが月1,500円で、さらに対人チャットは別料金というのは高すぎると思います。
翻訳や数式計算機は、別の無料サービスで代替できますし、最近はAIチャットも無料で利用できる範囲が増えています。
これであれば、汎用AIであるChatGPTに課金をした方が、使い道も広く、より効率的な学習ができるのではないでしょうか。(こちらは$20/月ですが)
クァンダを使うとバレる・バレないという以前に、あまりおすすめできません。
クァンダも数年前まではよかったのかもしれませんが、現在は別サービスに押されているという印象です。
