DramaBoxは、最近大人気のショートドラマ視聴アプリです。しかし、どうも中国系のアプリのようです。使用しても問題はないでしょうか。結論として、ターゲッティング広告が表示されること以外は、特に問題はなく、安全なアプリだと思います。この記事では、DramaBoxの概要と、収集される情報、より安全に使用する方法について解説します。
DramaBoxに危険性はあるか
DramaBoxの概要、料金、評判、収集される個人情報について解説します。
DramaBoxとは
「DramaBox」とは、1話2~3分程度のショートドラマを視聴できる動画アプリです。
多くの作品は全80話程度となっており、最初の10話程度を無料で視聴できます。
続きは、広告を視聴したり、コインを購入したりすることで視聴できます。
多くの漫画アプリが採用しているシステムに近いと思います。
それのショート動画版です。
ブラウザでも一部視聴できますが、基本的にはスマホアプリです。
- App Store(iPhone、iPad)
- Google Play(Android)
どこの国のアプリ?
DramaBoxは、シンガポールを拠点とする「STORYMATRIX PTE. LTD.」によって運営されています。
同社の親会社は、中国の「北京点众科技股份有限公司(Dianzhong Tech)」です。
ですからDramaBoxは、中国系アプリといって差し支えないでしょう。
ドラマも、中国のものが多いです。
その他、日本を含め世界中のコンテンツ制作会社と協力関係にありますが、まだ作品の数は少ないです。
日本語字幕、または日本語吹き替え版があるので、日本語で視聴することに問題はありません。
料金は?
DramaBoxは、最初の10話程度は無料で見ることができますが、続きはコインが必要となります。
コインは様々な「報酬」で獲得することができますが、基本は、広告を見ることでしょう。
だいたい30秒程度の広告を1回見ると、ドラマを1話見ることができるようになります。
有料会員登録すると、広告が非表示になる他、ダウンロードや、先行試聴が可能となります。
- iOS: 2,000円/週、20,000円/年
- Android: 2,040円/週、23,500円/年
週払いは高すぎるので、年払いが基本になると思いますが、それでもNetflixやHuluより高いです。
評判は?
DramaBoxの評価は、iOSで星4.5(5.9万件)、Androidで星4.2(171万件)と、とても良いです。
ここまで高評価なアプリはなかなかありません。
マイナス意見のほとんどは、作品と翻訳の質に対するものです。
システムに対しては、概ね満足されているものと思われます。
私も、コンテンツの質に問題があることも含めて、概ね同意見です。
2分のドラマを見るのに、30秒の広告を見なければいけないのは、ちょっとナンセンスです。
お金を払ってまで見たいドラマかと言われれば、それも……という感じです。
システムは、広告を視聴するか、コインを購入するかという単純なもので、余計なことはしないので好感が持てます。
危険性はある?
まず、App StoreやGoogle Playに掲載されている時点で、厳しい審査を経ているので、アプリ自体の危険性は、ほぼありません。
利用規約とプライバシーポリシーを確認しましたが、国際的な慣習に従った内容で、そこまで問題はないと思います。
気になるのは、広告配信のためにインストールされているアプリリストが収集される、という点くらいでしょうか。
以下のような情報が収取され、シンガポール、アメリカ、中国、イスラエルに送信されます。
基本的にはターゲッティング広告に利用されるということであり、それ以上の危険性はないと思われます。
ユーザーが提供する情報
- メールアドレス、ニックネーム、Apple IDなど
- お問い合わせなどで提供されたテキスト、画像、動画
- Facebook、Google、Appleアカウントを使った認証情報
自動的に収集される情報
- クリック、フォロー、検索、視聴履歴、マイリスト保存、リワード獲得履歴
- 広告ID、端末情報、OS、モデル
- 端末にインストールされているアプリリスト
外部から取得する情報
- ログインアカウントのプロフィール情報
- SNS等の公開プロフィール
- 第三者から寄せられたメッセージに含まれる個人情報
分析・ターゲッティング広告SDK
- Google Firebase
- Facebook SDK
- AppsFlyer
- AdMob等の広告SDK
- Sensors Data
- ApsaraVideo
- Zhichi
DramaBoxの危険性をなるべく下げる方法
DramaBoxはそれほど危険なアプリではありませんが、なるべく収集される個人情報を少なくするための設定、方法について解説します。
ログインしない
DramaBoxは、アカウント登録なしで視聴することができます。
「Facebook」「Google」「Apple」アカウントでログインできるようになっていますが、ログインするメリットもそんなにないようなので、ログアウト状態で使用することをおすすめします。
権限を見直す
DramaBoxは過剰な権限を要求するアプリではありませんが、不要な権限はオフにした方がよいでしょう。
また「通知」は多めなので、オフにすることをおすすめします。
iOS
iOSは「設定」-「アプリ」-「DramaBox」から権限を確認できます。
Android
Androidは「設定」-「アプリ」-「すべのアプリ」-「DramaBox」から権限を確認できます。
広告トラッキングを防ぐ
なるべく、アプリにトラッキングされないように設定しましょう。
これはどちらかというと、アプリではなくOSの設定です。
iOS
iOSは「設定」-「プライバシーとセキュリティ」-「トラッキング」をオフにします。
Android
Androidは「設定」-「Google」-「すべてのサービス」-「広告」を開きます。
「広告プライバシー」の項目をオフにし、「新しい広告IDを取得する」から「広告IDを削除」します。
ブラウザで視聴する
DramaBoxは、ブラウザからも視聴することができます。
アプリをインストールしないので、不要な情報を収集される心配がありません。
さらに、NordVPNのような匿名性の高いVPNを組み合わせると、より安全性が高まります。
「https://www.dramabox.com/」と「https://www.dramaboxdb.com/」の2つがあるのですが、どちらも公式サイトのようです(?)
ただしブラウザから視聴できるのは無料パートのみで、有料パートはアプリ限定です。
広告を視聴してアンロックすることはできません。
ログインすれば、課金をしてアンロックはできるようです。
どんなドラマがあるのか、軽く様子見をするのには便利です。
YouTubeで視聴する
YouTubeの公式チャンネルもあります。
ただしこちらで視聴できるのも、無料パート分のみです。
無料パート分をまとめて20分くらいの動画となっているので、こちらの方が快適に視聴できます。
有料パート分は、やはりアプリが必要となります。
Androidエミュレーターからアクセスする
有料パートも含めて閲覧したい、ただしなるべく個人情報を保護したいという場合は、BlueStacksのようなAndroidエミュレーターを使用する方法があります。
-
BlueStacks 10(X)と5の違いとは? 10はいらない?
2025/4/17 Androidエミュレーター, アプリストア, アメリカ, ゲーム
BlueStacks 5は、PC上で動作するAndroidエミュレーターです。BlueStacks 10(X)は、PC上ではなくクラウド上で動作するということなのですが、実際に使ってみると、よく分から ...
Androidエミュレーター上にDramaBoxアプリをインストールすれば、「インストールされているアプリリスト」が収集されても、特に問題がなくなります。
広告を視聴して、ロックを解除することもできます。
ただし、Googleアカウントは必須となります。
メインのGoogleアカウントと紐づけると意味がないので、サブアカウントを使用することをおすすめします。
まとめ DramaBoxに危険性はあるか?
DramaBoxは、シンガポールの会社(親会社は中国)が提供する、ショートドラマ視聴アプリです。
一般的なターゲッティング広告が使用されていること以外は、特に危険性はありません。
収集される個人情報を少なくするのであれば、ブラウザやYouTubeで視聴しましょう。ただしこちらは、無料分しか見ることができません。
有料分も含めて安全に視聴するのであれば、Androidエミュレーターを使用することをおすすめします。