Obsidianで読書ノートを作成するならばBook Searchプラグインが便利です。ただし画像を表示したり、一覧表示したりしようとすると、やや複雑な設定が必要となります。この記事では、例となるテンプレートをご紹介します。
Obsidianで読書ノートを作るための3つのプラグイン
Obsidian、Book Search、Templater、Dataviewの概要をご紹介します。
Obsidianの概要
「Obsidian」とは、ローカル環境で動作するノートアプリです。
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ノートをリンクでつないで管理できるObsidianの使い方
情報をただ保存するだけでなく、いじくり回しながらアイデアをまとめたいという方に向いているノートアプリがObsidianです。Obsidianは、ノート間のリンクを重視しているので、発想を広げたり、まと ...
クラウドで動作するノートアプリと異なり、データを検閲される心配がないため、プライバシーを保護することができます。
また、ユーザーコミュニティによって豊富なプラグインが開発されていることも特徴です。
読書ノートを作ろうとすると蔵書管理が大変ですが、プラグインを使えば簡単に解決することができます。
Book Searchプラグイン
「Book Search」は、GoogleブックスのAPIを使い、書籍データを取得することができるプラグインです。
使い方も簡単で、Obsidian内から検索するだけで、書名や著者などの情報を読書ノートに含めることができます。
ただし、書籍の表紙画像を表示しようとすると、少し大変となります。
この記事では、その解説がメインとなります。
Templaterプラグイン
「Templater」は、Obsidian標準のテンプレート機能を拡張し、複雑な処理を実行できるようにするプラグインです。
多くの機能がありますが、ここでは、読書ノートに表紙画像を表示するために使用しています。
画像表示しないのであれば不要です。
Dataviewプラグイン
「Dataview」は、ノート内のプロパティを集計し、一覧表示することができるプラグインです。
ここでは、読書ノートを一覧表示するために使用しています。
一覧表示しないのであれば不要です。
Obsidianで表紙画像付きの読書ノートを作る方法
Book Searchの基本的な使い方、表紙画像を取得する方法、一覧表示する方法をご紹介します。
Book Searchのインストールと使い方
Obsidianに「Book Search」プラグインをインストールする方法を、一からご紹介します。
インストール
画面左下の「設定」アイコンをクリックします。
「コミュニティプラグイン」から「コミュニティプラグインを有効化」をクリックします。
「閲覧」をクリックします。
「Book Search」を検索します。
anpigon氏の方をクリックします。
「インストール」をクリックします。
「有効化」をクリックします。
基本的な準備作業は以上です。
使い方
新しく登録された、画面左の「本」アイコンをクリックします。
本を検索します。
ここでは「鬼滅」としました。
検索結果の中から、目的の書籍をクリックします。
自動的にノートが作成され、書籍情報がYAML(---で囲まれたブロック)に記載されました。
基本的な使い方は以上です。
しかし見ての通り、画像が表示されません。
画像を表示しようとすると、少し手間となりますが、以下の通りにやっていただければ大丈夫です
Book Searchで表紙画像を表示する
Googleブックスから表紙画像を取得するならば、別の「Templater」プラグインが必要となります。
またテンプレートやCSSの作成が必要となります。
順番にご説明します。
CSSスニペットの作成
画像をきれいに表示するために、CSSファイルを作成します。
Obsidianの「設定」-「外観」から、CSSスニペット欄の「フォルダ」アイコンをクリックします。

開いたフォルダにCSSファイルを作成します。
ファイル名は任意ですが、拡張子は「.css」にしてください。
メモ帳等で編集し、以下の内容を記載します。
.book-suggestion-item {
display: flex;
align-items: center;
margin-bottom: 10px;
}
.book-cover-image {
max-width: 100px;
max-height: 100px;
margin-right: 10px;
object-fit: cover;
border-radius: 3px;
}
.book-text-info {
flex-grow: 1;
}
Obsidianの画面に戻ると、作成したファイル名が表示されているので、チェックをオンにします。
Templaterプラグインのインストール
コミュニティプラグイン画面で「Templater」を検索します。
「インストール」をクリックします。
「有効化」をクリックします。
テンプレートの作成
テンプレートを保存するフォルダを作成し、その中に読書ノート用のテンプレートファイルを作成します。
ここで、画像ファイルをローカルに保存する方法と、Googleブックスにリンクして表示する方法の2つがあります。
ローカル画像を表示する
画像ファイルを保存する場合は、以下のようなテンプレートとしてください。
カスタマイズしたい場合は、Book SearchのGitHubページをご参照ください。
---
tag: 📚Book
title: "{{title}}"
subtitle: "{{subtitle}}"
author: [{{author}}]
category: [{{category}}]
publisher: {{publisher}}
publish: {{publishDate}}
total: {{totalPage}}
isbn: {{isbn10}} {{isbn13}}
cover: {{coverUrl}}
localCover: {{localCoverImage}}
status: unread
created: {{DATE:YYYY-MM-DD HH:mm:ss}}
updated: {{DATE:YYYY-MM-DD HH:mm:ss}}
---
<%* if (tp.frontmatter.localCover && tp.frontmatter.localCover.trim() !== "") { tR += `![[${tp.frontmatter.localCover}|150]]` } %>
# {{title}}
オンライン画像を表示する
画像ファイルを保存せずに、Googleブックスにリンクして表示するには、以下のように書き換えてください。
<%* if (tp.frontmatter.cover && tp.frontmatter.cover.trim() !== "") { tR += `` } %>
テンプレートフォルダの指定
Templaterプラグインの設定画面で、「Template folder location」でテンプレートを保存したフォルダを指定します。
フォルダ作成
読書ノートと、表紙画像を保存するフォルダを、それぞれ作成しておきます。
必須ではありませんが、作成しておいた方が便利だと思います。
Book Searchの設定変更
「Book Search」プラグインの設定画面を開きます。
「New file location」に、読書ノートを保存するフォルダを指定します。
「Template file」に、作成したテンプレートファイルを指定します。
「Show Cover Image in Search」をオンにします。
画像を保存する場合は、「Enable Cover Image Save」をオンにし、保存するフォルダを指定します。
以上で、準備完了です。
使い方
使い方は同じで、画面左の「本」アイコンをクリックし、書籍を検索します。
先ほどとは異なり、検索一覧にも表紙画像が表示されています。
画像を保存する設定にした場合は、指定フォルダに自動的に保存されます。
読書ノートにも画像が表示されました。
読書ノートを一覧表示する
読書ノートを一括管理するならば、Dataviewプラグインが便利です。
Dataviewプラグインのインストール
コミュニティプラグインで「Dataview」を検索し、インストール、有効化をします。
日付フォーマットの変更
初期設定では日付表記がアメリカ式となっているので、「Date format」を「yyyy-MM-dd」等に変更しておくことをおすすめします。
使い方
ノートを作成し、以下のように入力します。
この場合も、ローカル保存した画像を表示する場合と、オンライン画像を表示する場合で異なります。
ローカル画像を表示する
```dataview
TABLE WITHOUT ID
status as Status,
embed(link(localCover, "60")) as Cover,
link(file.link, title) as Title,
author as Author,
publisher as Publisher,
publish as Publish
FROM #📚Book
WHERE !contains(file.path, "Templates")
SORT status DESC, file.ctime ASC
```
オンライン画像を表示する
embedの行を、以下のように書き換えます。
"" as Cover,
表示結果はどちらも同じで、以下のようになります。
カスタマイズをしたい場合は、Dataviewの公式リファレンスをご参照ください。
まとめ Obsidianで読書ノートを作成する方法
ObsidianのBook Searchプラグインは、Googleブックスから書籍情報を取得するプラグインです。
表紙画像を表示したいならば、Templaterプラグインを組み合わせる必要があります。
一覧表示をしたいならば、Dataviewプラグインを組み合わせる必要があります。
いずれも柔軟なカスタマイズが可能ですが、やや取っつきにくいので、この記事が参考になりましたら幸いです。
