無料でマイクラ風ゲームを遊びたいならば「Luanti」をおすすめします。オープンソースで開発されているゲームエンジンで、複数のゲームが遊べる他、MODにより自由にカスタマイズすることができます。マインクラフト本家に寄せることも可能です。この記事では、Luantiの基本的な遊び方と、Tailscaleを利用してマルチプレイする方法について解説します。
Luanti / Minetestとは
- 概要
- 開発の歴史
- 料金 / ライセンス
- 教育現場での活用
概要
「Luanti」とは、オープンソースで開発されている、Voxel(ボクセル、立方体ブロック)ゲームエンジンです。
簡単に言えば、マインクラフトのようなゲームを開発・遊ぶことができるソフトです。
Windows、macOS、Linux、FreeBSD、Androidに対応しており、クロスプラットフォームのマルチプレイも可能です。
残念ながら、iOSで遊ぶことはできません。
Web版も、一部テスト的に開発がされています。
開発の歴史
2010年頃にフィンランド人のPerttu Ahola(celeron55)氏が、オープンソースのマインクラフトとして「Minetest」の開発を始めました。
当初は単体のゲームでしたが、プラットフォーム化する方向に変わりました。
そして2023年に、「Minetest」から「Luanti」という名前に変更されました。(フィンランド語の造語のようです)
現在Minetest自体は、Luanti内の一つのゲームとして遊ぶことができます。
料金 / ライセンス
Luantiは完全無料で利用することができます。
商用利用も可能です。
ゲームエンジン本体とMinetestは、「LGPL 2.1+」というソースコードを公開し、著作権表示を除去しない、というライセンスで提供されていますが、インストールするゲームやMODは別のライセンスとなっている可能性があるため、注意が必要です。
教育現場での活用
最近、マインクラフトを教育現場で利用するプロジェクトが増えていますが、無料ではありません。
Luantiは完全無料なので、導入がしやすいという利点があります。
ただし、サポートや情報は限られているので、自分で何とかする必要はあります。
日本では、関西学院中学で「校舎を改造して便利にする」というテーマで利用された例があります。(MODを導入し、40人が同時接続しているので、詳しい先生がサーバー管理をしたと思われます)
Luantiの遊び方
- Windows版のダウンロード
- Minetestのインストール
- キー設定の変更
- MODのインストール
- 定番MOD
- VoxeLibre / 旧MineCloe2
- クリエイティブモードの違い
- スマホから接続する
Windows版のダウンロード
Windows版のLuantiは、インストール作業は必要なく、ファイルをダウンロードするだけです。
「https://www.luanti.org/」を開き、「Download」をクリックします。

「Luanti - portable, 64-bit」をクリックし、ダウンロードします。
ダウンロードしたzipファイルを展開すると、以下のようになります。
「bin」フォルダを開きます。
「luanti.exe」をダブルクリックして実行します。
Minetestのインストール
Luanti本体だけでは遊ぶことができません。
「ゲームをインストール」をクリックします。
色々なゲームが公開されていますが、まずは元となった「Minetest Game」から始めてみることにします。
右上の「入手」をクリックします。
3MBしかありません。
少し分かりにくいのですが、右上が「削除」に変わったら、インストールが完了したという合図です。
左下の「戻る」をクリックします。
マインクラフトと同じように、最初にワールドを作成する必要があります。
「新規作成」をクリックします。
マップのオプションを確認し、「作成」をクリックします。
「ワールド名」は空欄でも構いません。
ワールドが作成できたら、「ゲームプレイ」をクリックします。
画面はこのような感じです。
マインクラフトによく似ていますね。
キー設定の変更
キーボードやマウス操作も、ほとんどマインクラフトと同じなのですが、これだけは変更しておきたいという箇所が、一つだけあります。
「Esc」で設定画面を開きます。
- インベントリを開く: I
- Aux1(補助キー): E
となっています。
マインクラフトユーザーは、「インベントリを開く」が「E」でないと、ストレスを感じると思います。
- インベントリを開く: E
- Aux1(補助キー): 左Ctrl
に変更します。
MODのインストール
クラフトレシピもマインクラフトによく似ています。
例えばベッドの作成に「羊毛」が必要なのですが、「羊」がいないような?
デフォルトのMinetestは虚無空間なので、MODを追加して、自分好みにカスタマイズする必要があります。
メインメニューに戻り、「MODを選択」をクリックします。
「他のMODを探す」をクリックします。
ここでは、動物を追加するMOD「Animalia」をインストールしてみたいと思います。
右上の「入手」をクリックします。
依存関係にある前提MODも自動的にインストールされます。
「入手」をクリックします。
右上が「削除」に変わりインストールが完了したら、「戻る」をクリックします。
「すべて有効化」をクリックします。
「保存」をクリックします。
その後ゲームを再開するのですが、スポーン率が低いのか、なかなか動物Mobに出会うことができませんでした。
ワールドを作り直したり、色々やっていたら、やっと遭遇。(何か条件があるのでしょうか)
定番MOD
必須級の定番MODをいくつかご紹介します。
- Animalia:動物を追加
- 3D Armor:防具を追加
- Draconis:ドラゴンを追加
- Everness:バイオームを追加
- Mesecons:レッドストーンのような回路を追加
- i3:インベントリの操作性を改善
VoxeLibre / 旧MineCloe2
よりマインクラフトに近いゲーム体験を楽しみたいならば、「VoxeLibre」をインストールしましょう。
「入手」をクリックします。
Minetestが3MBなのに対し、こちらは55MBもあります。
「新規作成」をクリックします。
こちらは、MODなしでも最初から動物や敵対Mobがいます。
画面も、よりマインクラフトに近いです。
Minetestは虚無空間ですが、VoxeLibreは最初からゲームとして成り立っているので、遊ぶにはおすすめです。
クリエイティブモードの違い
マインクラフトユーザーが戸惑う点として、クリエイティブモードの違いがあります。
Luantiでは、クリエイティブにするとアイテムを自由に取り出すことができますが、ダメージは受けるので注意が必要です。
ダメージを無効にするには、別途チェックを外す必要があります。
スマホから接続する
Windows PCでサーバーを立て、Androidから接続してみたいと思います。
Tailscale
外部から接続できるように、複数のデバイスを仮想的に一つのネットワークにまとめるVPNアプリ「Tailscale」を使用します。
WindowsとAndroidの両方にインストールし、起動しておいてください。
-
Tailscaleとは何? 普通のVPNとは何が違う?
一般的にVPNは、単一のゲートウェイに複数のノードが接続する、ハブ型の構成が多いですが、ゲートウェイがボトルネックになったり、単一障害点になったりする問題があります。Tailscaleは、P2Pのメッ ...
ホスト(Windows)
ホストを立てるのは簡単で、「ホストサーバー」にチェックを入れるだけです。
「名前」と「パスワード」を入力する必要があるのですが、「サーバー名」ではなく、管理者の「ユーザー名」です。
マルチプレイになるので、名前を決めるというだけです。
「ポート番号」を確認し、「ゲームホスト」をクリックします。(管理者はダメージ無効にしておくことをおすすめします⋯)
ファイアウォールの警告が表示された場合は、「許可」します。
ゲスト(Android)
Google Playストアから、Luantiをインストールします。
ゲームをインストールする必要はありません。
「ゲームに参加」をタップします。
Tailscaleアプリを開き、PCのIPアドレスをコピーします。
アドレス欄に、コピーしたIPアドレスを貼り付けます。
「登録」と「ログイン」ボタンがあるのですが、最初は「登録」をタップします。
ユーザー名とパスワードを決め、「登録」をタップします。
そのまま自動的にログインされます。
ここで何度かタイムアウトしたのですが、ホストの方でTailscaleやLuantiを再起動していたら、接続できました。
無事、別のユーザー(管理者)と合流できました。
まとめ Luantiとは
Luantiは、マインクラフトによく似た、オープンソースで開発されているゲームエンジンです。
完全無料で利用することができます。
無料でマインクラフト風ゲームで遊びたい方、ゲームシステムから作りたい開発者、教育現場での利用に向いているのではないかと思います。
マルチプレイをするならば、Tailscaleの利用が便利です。
