EPIKは、スマホで簡単に画像補正できる人気アプリです。しかし利用しても大丈夫でしょうか? 結論として、プライバシーを気にするならば、利用しない方が無難と言えます。この記事では、EPIKを利用する際の注意点と、最低限の対策について解説しています。
EPIKアプリの危険性とは
EPIKは、大手IT会社が開発していますので、怪しいアプリではありませんが、支払いやプライバシーの点で注意は必要です。
EPIKアプリとは
「EPIK(エピック)」とは、AI技術を活用した、写真・動画編集アプリです。
体型補正、美肌、モザイク、切り抜き、高画質化、AIフィルターなど、多様な機能を簡単に利用できます。
基本機能は無料で、高度な機能は有料のPROプランの契約が必要です。
iOS、またはAndroidで利用できます。
どこの国のアプリ?
EPIKは、韓国のSNOW Corporationによって開発されています。
SNOW Corporationは、韓国の大手IT会社NAVERの子会社です。
NAVERは様々なサービスを展開していますが、LINEの開発会社としても知られており、日本ではソフトバンクと協業しています。
SNOW Corporationは、AIやARを活用した画像編集を得意としており、「SNOW」「B612」「Foodie」「LINE Camera」などを提供しています。
EPIKアプリは安全?
EPIKは大手ITグループにより開発されていますので、ウイルスが仕込まれているとか、そういう意味での危険性はありません。
ただし、プライバシーを気にするのであれば、利用しないほうがよいでしょう。
下記では、「課金」「利用規約」「広告」という3つの観点から、EPIKの危険性について解説します。
EPIKアプリの3つの危険性と対策
課金、プライバシー、広告という点で、何が問題になるのかと、最低限の対策について解説します。
解約忘れ
EPIKは基本無料で利用できますが、高度な機能を利用できるPROプランは有料です。
- 900円/月
- 3,900円/年(325円/月)
年額プランには、7日間の無料期間がついてくるため、うっかり解約を忘れてしまうと、自動的に課金されることになります。
また、自動更新なので、毎年課金されることになります。
騙している訳ではないのですが、事あるごとに課金を促してきたり、キャンセル方法が分かりにくかったりするので、若干不誠実とは言えるかもしれません。
料金プランの画面が表示された場合は、右上の「X」ボタンで閉じます。
ちなみに機能はとても優れているので、年払いで月325円というのは、むしろ格安だと思います。
iOSの解約方法
- 「設定」アプリを開く
- 「自分の名前」をタップする
- 「サブスクリプション」をタップする
- アプリを選択し、キャンセルする
Androidの解約方法
- 「Play ストア」アプリを開く
- 右上の「プロフィールアイコン」をタップする
- 「お支払いと定期購入」をタップする
- 「定期購入」をタップする
- アプリを選択し、キャンセルする
画像が勝手に使われる
EPIKアプリを利用するには、「利用規約」と「プライバシーポリシー」に同意する必要があります。
真面目に読んでいる人はあまりいないと思いますので、ポイントをまとめて解説いたします。
利用規約の注意点
EPIKで作成された「ユーザーコンテンツ」は、SNOW Corporationが「全世界的」「永久的」「無償」「非独占的」なライセンスを持つとあります。
つまり、EPIKで作成した画像は、SNOWが無料で勝手に利用でき、ユーザーが削除を求めても、取り消すことはできないことを意味します。
「非独占的」とは、ユーザー自身も自由に使えるが、SNOWも自由に使えるということです。
プライバシーポリシーの注意点
個人情報は、韓国やシンガポールの会社に送信される可能性があります。
また、NAVERグループで共有されることもあります。
ユーザー端末内の画像は、基本的にはサーバーに送信されないが、特定の機能を利用する場合に一時的に送信され、終了時には削除されるとあります。
利用規約とプライバシーポリシーが矛盾している?
プライバシーポリシーでは画像はサーバーに保存されないとありますが、利用規約ではSNOWがライセンスを取得すると明記されています。
ユーザーコンテンツと個人情報は違うと思いますし、実際どのようになっているのかは分かりませんが、EPIKで編集した画像はSNOWが自由に使用でき、NAVERグループでも共有されている、と悪い方向に考えておいた方がよいでしょう。
広告に利用される
EPIKでは、ユーザーの行動に基づいたターゲッティング広告も配信されています。
EUからアクセスすると⋯
最初、下記のような画面が表示され、100を超える会社と情報共有されることが説明されていたのですが、この画面だけ英語だし、設定箇所がアプリ内のどこにもないし、二度と表示されなくなったし、変だなと思っていました。

どうやらこれは、私がVPNでEUの国に接続していたため、EUのGDPR(一般データ保護規則)対応のために表示されていたようです。
VPNをオフにして日本から接続すると、このような確認は表示されないので、自動的に広告会社と共有されていると考えられます。
ターゲッティング広告を拒否するには、OSレベルで設定する必要があります。
iOSの設定
- 「設定」アプリを開く
- 「プライバシーとセキュリティ」をタップする
- 「トラッキング」をタップする
- 「アプリからのトラッキング要求を許可」をオフにする
Androidの設定
- 「設定」アプリを開く
- 「プライバシー」をタップする
- 「広告」をタップする
- 「広告IDを削除する」をタップする