2024年8月24日、フランス警察は、パリ近郊のル・ブルジェ空港(Aéroport Le Bourget)にて、メッセージアプリ「テレグラム」の創設者でCEOでもあるパーヴェル・ドゥロフ(Pavel Durov)氏を逮捕したと発表しました。
ドゥロフ氏は、アゼルバイジャンからフランスへ、プライベートジェットで移動してきたとのことです。
テレグラムとは
テレグラム(Telegram)は、ロシアで開発された、匿名性の高さが人気のメッセージングアプリです。
世界で約9億人の利用者がいると言われています。
政府からの検閲回避という表向きの目的もありますが、犯罪組織やテロリスト、ネットいじめにも使用されていることから、世界中で問題となっています。
日本でも「ルフィ」を名乗る強盗団が使用していたことで話題となりました。
ロシアは元々テレグラムを禁止しようとしましたが、ユーザーがVPNを利用して規制を回避したため、諦めて規制を撤廃しました。むしろ今では、ウクライナとの戦争で、ロシア軍が通信手段として使用しているとされています。
今回の逮捕も、ウクライナ情勢が影響している可能性はあります。
テレグラムを使う人が増えている? なぜ人気?
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ドゥロフ氏はもともと指名手配されていた
一部報道が誤解を与えているようですが、ドゥロフ氏はもともと指名手配されていました。
主に以下の容疑で逮捕状が出されていたようです。
- マネーロンダリングの助長
- ドラッグ取引の助長
- テロリズムの助長
- 児童虐待に関するコンテンツの共有
- システムの管理不足
ドゥロフ氏はロシア出身で、2021年にフランス国籍を取得していました。
しかし指名手配されたため、ヨーロッパからは距離を置き、近年はドバイに居住していました。
捜査関係者は、逮捕されるのが分かっているのに、なぜフランスに来たのか分からないと首を傾げています。
Telegram founder Pavel Durov arrested in France(DW)
Telegram Founder Paul Durov Detained in France on Various Charges(Devdiscourse)